値下げ対策その3(狙うべき商材・業界)

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知識習得

前項までで、なぜ値下げ要請が発生してしまうのかを説明した。

その原因を知った上で世の中を見渡せば、ほとんどのものが値下げ要請に遭ってしまうではないかと思うかもしれない。

それは実際その通りであり、そうであるがゆえに多くの企業や営業マンは苦しんでいる。

ではその値下げ合戦を回避できる方法はないのか、と思うところであるが、その競争が全く無いというのは難しい。

しかし、「競争が割とゆるい」業界や商材は実在する。

本項ではそのことについて説明していく。

ポイントとなるのは下記の要素である。

  • 税金等が財源のもの
  • 人命・安全に関わるもの
  • 法令上必須のもの
  • マニア向けのもの

順に説明していく。

税金等が財源のもの

まず税金が財源のものとは、公共工事がわかりやすい。

もちろん入札形式ではあるものの、この業界は市場が崩れていない傾向がある。

伝統的に適正価格が維持されているのだ。

というのも、公共工事において国が業者を買い叩けば、そこに手抜き工事や材料費をケチる等が発生して、結果として欠陥のある橋や道路ができてしまうからだ。

その原因が「買い叩き」にあったなどとなれば、大問題である。

また先述の入札方式も、最も安い見積は採用されないという。

そのような傾向もあり、公共工事に関わるものは過度な価格競争がなくアフォーダビリティが高い状況にある。

他にも税金等が投入されているものとしては医療関連がある。

これは税金だけでなく健康保険からの補助であるが、費用が全額負担ではないために個人が支払うお金は少なくなりやすい。

高値でもあまり文句を言う人がいないし、またその成立の背景ゆえにコストカットの意識は薄めである。

次に述べる人命に関わることもある分野なので、やはりアフォーダビリティは高い。

人命や安全に関わるもの

続いて人命や安全に関わるものもアフォーダビリティが高い。

例えばビルの耐震補強工事は法令上必須であるが、この時に採用される品物はあまり買い叩きがされない。

建設業や製造業における安全設備の導入も同様だ。

これらを買い叩いた結果、粗悪なものが入ってきて結果的に安全性が低く事故につながったとなれば責任重大だからである。

またこのような安全に関わる製品には厳しいテストが課されるので対応できる企業は限られるし参入も容易ではない。

そのため過度な競争も起きにくく値崩れがしにくい。

また多くの場合には企業が相手となるために経費になり、そしてその属性は安全確保のための致し方ない経費と捉えられやすい。

つまりは「削れない経費」と見做されやすいのだ。

これに対して外装や内装をキレイにするとか、トイレの設備を最新にするとか、広告宣伝費などというものは削減対象になりやすい。

人命や安全に関わらないからだ。

優先度が低いものはアフォーダビリティが下がる。

法令上必須のもの

法令上必須のものもアフォーダビリティは高い。

先述の人命や安全に関わるものはもちろんのこと、その他にも各種法令を遵守するために必要な機材などもアフォーダビリティは高い。

例えば建築物でいえば耐震基準を満たすための耐震補強工事の費用は必須、かつアフォーダビリティが高い支出と言える。

メーカーの場合であればJIS規格の検査のために必要な機材なども必須の支出であり、アフォーダビリティは高い。

当然だが法令を遵守しなければ企業活動は許されないし、規格値内に収まっているか確認できなければ信用性がなく商売がとても難しくなる。

マニア向けのもの

アフォーダビリティが高い商品の最後は、マニア向けの商品である。

マニアとは、つまりは趣味の世界であり、その趣味を持たない人にとっては理解できない支出をする。

例えば鉄道模型マニアは廃番となった模型に何十万円を支払っても手に入れようとするし、革靴マニアも英国靴に30万円を支払う。

クルマが趣味の人はホイールのカスタムに何十万円も出す。

ゲームマニアの人はゲーミングPCに数十万円を使う。

もちろんこれらの多額の金額を支えられるだけの経済的な余裕があることが前提条件であるが、趣味というものはそのような性質を持つ。

つまり「お金に余裕のあるマニア向けの商品」もまたアフォーダビリティが高い。
この場合は一般大衆に向ける物ではないから、数量は少なくなり、その商品のクオリティは高まっていく。

むしろクオリティは高くなければマニアを納得させることはできず、売れないだろう。

そしてマニア顧客がひとたび気に入って、その価値を認めれば、あまり値切らずに支払うケースが多い。

マニア顧客はその商品がなぜ希少なのか、なぜクオリティが高いのかを理解しているからだ。

マニアック商品を世に送り出す職人をリスペクトし、その活動の継続を願っているから、マニアは値切らずに買うのである。

つまりアフォーダビリティが高くなる。

まとめ

ここまででアフォーダビリティが高い商材について説明した。

  • 税金等が財源のもの
  • 人命・安全に関わるもの
  • 法令上必須のもの
  • マニア向けのもの

逆に考えると、これらの要素がない、もしくは少ない商材というのは値切られてしまうということだ。

  • 個人の財布を狙うもの
  • 人命や安全にかかわらないもの
  • 法令上必須でないもの
  • 一般大衆向けのもの

これらを見れば儲からなさそうな感じをひしひしと感じるだろう。

これに加えて、どの程度競合他社が居るのかが最終的に値下げ圧力を決める。

市場の需要量に対して供給が足りないならば値崩れはしないが、供給が過剰であれば価格競争となり値崩れする。

需給バランスが逆転するケース

最後に、値下げ圧力が弱まる要因として需給バランスの逆転のケースについて説明する。

近年で問題になっている物流費の高騰を事例にとる。

一昔前は、運送業者は数多く居て、荷主側は業者を選び放題だった。

つまり供給過多の状態であった。

そのため値段競争が発生していたのだが、昨今は運転手不足や廃業が多く、供給が減少し続けている。

その一方で需要は増加しているため運送業者側が強くなってきている。

値上げを荷主に要請し、それが認められなければ仕事を請けないという体制になってきている。

そのため、以前は低かったアフォーダビリティが考え直されて、高くせざるを得ない、という考え方が浸透しつつある。

これは市場における需給バランスが逆転したために起こる現象である。

かつての値下げ競争で耐えきれなかった業者は倒産、廃業、事業撤退という形で市場から淘汰されていった。

つまり供給は減少していった。

それとは逆に、需要が増えていった。

そして需給の線が交わったところを超えて、需要が供給を上回った。

これが現在の状況なのである。

そのためもし今後、また大きな不況がきて物流の需要が激減して需要が減ったり、もしくは現状の儲かっている状況を見て参入する企業が増えて供給が増えれば、また値下げの圧力は強まっていく。

価格決定の基本は需給バランスなので、そこを見極めて扱う商材を選んでほしく思う。

長くなったが、私がたどり着いた「値下げ要請」の答えは次の通りだ。

  • 値下げ要請は業界や入社する会社を選んだ時点で決定してしまう。
  • 営業マン個人の努力で回避できることではない。
  • 値下げ要請に困っている人は商材を選び直そう。

続き:社内調整

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