オッチャンテイミング2

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知識習得

前項に続きオッチャンテイミングについて解説していく。

自分自身のタイプを知る

オッチャンテイミング活動をするにあたって、まずは自分自身のタイプ・属性を把握しよう。

まずは自分が心配性か、放任主義か、どちらがベースとなっているか、胸に手を当てて考えてみよう。

その上で、オッチャン達との接触方法を考えることが大切だ。

同じ属性のオッチャンとは仕事に対する考え方、スタンスが合うので、ストレスが生じにくい。

逆の性質が色濃いオッチャンとは仕事の捉え方が自然と相容れずに、衝突をしてしまうだろう。

そのためまずは自分がどちらがベースなのか、判断することから始まる。

どちらなのか判断をするにはこれらの質問を自分に投げかけてみると良い。

どちらがしっくりくるか、自分に当てはまるか、自ずとわかるはずだ。

  • 成果こそ至高。プロセスは自由であるべき。
  • 仕事は組織でするもの。勝手な行動は慎むべき。

この考え方はどちらも大切なことである。

しかしどちらの方が心惹かれるか。

どちらの方がしっくりくるか。

その割合は51:49でも構わない。

どちらにウェイトがかかるか、正直に考えてみよう。それがあなたの属性である。

相手の属性から逆算する

もしくは上長の考え方・価値観と合うか合わないかで判定する方法もある。

この場合、上長が放任主義か、心配性か、どちらがベースなのかを観察しておく必要があるが、典型的な性格をしている場合などには判定がしやすい。

例えば、心配性カラーが強いベースの上長と仕事のやりとりをしている中で

「価値観が相容れないな」

「このやり方には賛同できないな」

などと感じることが多いなら、あなたは放任主義ベースであると考えられる。

もちろん逆もある。

放任主義ベースの上長に対して

「なぜ組織としての方針や指示、統一見解を出さないのか」

「なぜ進捗確認がないのか」

などと思うようならばあなたは心配性ベースであると言える。

私の経験談:VS心配性オッチャン

ちなみ私は元来、放任主義が好きで自律駆動型こそ至高と思っていた。

新卒で入社した会社は、放任主義が基本で上長も放任主義だったのでベースが一致していた。

そのためストレスなくやれていたのだが、転職して化学メーカーに入社したときに、まず最初についた上長が心配性タイプのオッチャンであった。

心配性オッチャンはこまめな報連相を求めてくる。

「えっ?いちいち報告するんですか?」

と、若き日の私はそれをウザがっていて、上長とウマが合わないなと感じていた。

「報連相など成果に結びつかないだろ、必要か?」とまで思っていた(若いな)。

そんな私の態度と仕事の進め方を不安に思ったであろう心配性オッチャンの上長は、さらなるマイクロマネジメントをするようになってしまった。私も辟易とした。

そこで口頭で説明するのも時間がないということで、社内外向けの全てのメールにおいてCCもしくはBCCに上長を入れ始めた。

意外にもこれが有効で、とても喜ばれた。

上長の不安が軽減したのであろう。

週に何度かあった進捗確認の個別ミーティングがなくなった。

そのとき初めて、上長の立場を理解した。

「あぁ、上長も心配していたんだな」と。

ちなみにこの上長は私の日報も隅々まで読んでいたし、CCに含めているメールで危ないところがあればフォローしてくれたりもした。

基本はマメでマジメなオッチャンなのだ。

ただ心配性がベースだったので、放任主義ベースの私とは相性が良くなかったというだけの話だった。

また「判断」に関しても自己判断をするのではなく事前に「相談」のテイを見せると喜び、色々とスムーズになった。

「相談」とは言い換えれば「お伺いを立てる」である。

仕事をしている上では、相談するまでもなく、やるべきことは決まってくることがある。

100人いたら100人がAと答えるような判断がある。

相談しようがしまいが結果・結末は同じであったとしても「相談」というテイで、お伺いを立てるという「儀式」を行うことにより心配性ベースの上長は安心する。

実にくだらないことだとは思う。

無駄な工程であることは否定しない。

そう思うのだが、これをしておくことで上長が横槍を入れて来なくなることを考えると、精神的ストレスも加味してトータルでこちらの方が良いと私は思った。

スピードも結果的に上がるので、トータルで見れば効率的、その環境下においては最適であった。

とにかく心配性オッチャンは「聞いていない」がとても怖い。

心配性オッチャンは、よく言えば世話焼きな親のようなものと捉え、こまめに連絡を入れてあげよう。

それだけで安心するのである。

それが結果的に効率につながる。

VS放任主義オッチャン

心配性オッチャンを手懐けた私は

「上司はこうすれば安心するんだ」

と攻略した気になっていた。

しかし組織編成によりまた違う上長の部下となった。

この上長が放任主義オッチャンだったことをすぐに見抜けなかった私は、先述の心配性オッチャンと同様の対応をした。

メール全てCCに入れて、判断を仰いでいく、こまめに相談する…

そこで言われたのが

「相談してくれるのはいいし、判断もするけれど、それだとキミの力が付かない。

どうやったら会社が儲かるか、お客様や工場とうまくいくか、考えた上で行動してくれればそれで良いから、すべてを報連相する必要はない」

えっ、いいんですか!と思った。

また、この放任主義オッチャンはメールでCCに入れても実はあまり読んでいないということもわかった。

それどころかメールでCCではなく宛先(TO)にして、「相談」と件名に入れていてもスルーする、というか忘れてしまうことも多く、「私は軽んじられているのか?」と悩んだ時期もあった。

しかしながらよくよく観察しているとどの部下に対してもそのような感じであったし、自分に対しての指示の出し方などを考えていく中で、本項のようなことがわかったのだ。

このオッチャンは放任主義で、自律駆動型戦闘ロボットを求めているのだと。

そしてその他のオッチャン達や、取引先やお客様を観察していく中で、やはりオッチャン達は心配性と放任主義のパラメータがあり、そのバランスで成り立っていることに気がついた。

極端にどちらかに振り切れているオッチャンは少ない。

放任主義ベースの人が色々言われる中で心配性の要素を付け足ししたり、その逆もあることがわかってきた。

しかしながらやはり、ベースは変わらないので、そのオッチャンのベースが心配性なのか放任主義なのかをまず観察しよう。

またその目をもって、自分自身の気質について考えてみよう。

逆の性質も取り入れる

先述の通り私は元来、放任主義ベースだった。

化学メーカーの上長(心配性型の典型マンだった)とのやりとりに順応していく中で心配性のエッセンスの存在に気づき、その対策をした。

結果、「心配性」のカケラを獲得した。

このカケラを使って、自分とは逆の性質の上長とのコミニュケーションが取れるようになっていったのだ。

サラッと書いているが、この順応には数年を要し、その過程でのストレスもかなりあった。

というのも、オッチャンの気質について、わかっていなかったからだ。

本稿のように「心配性」「放任主義」という2軸で言語化したことは我ながら有用だと思う。

うまくいかないのは属性が違うだけ

上長とウマが合わないと悩んでいる人も多いと思う。

しかしあなたが上長とうまくいかないのは、あなたの人間性に問題があるわけではなく、そもそもの性質のベースが異なっているだけだからだ。

上長のベースを把握して、適切な接し方をすることが大切だ。

ゴリラにバナナをあげれば喜ぶが、生魚をあげても喜ばれないのである。

そのためにはまず、自分がどちらのベースなのか把握することから始まる。

心配性と放任主義、どちらが優勢なのか。

そしてその上で反対の性質について研究して対策方法を身につけていく。

自分が心配性ベースであれば、心配性オッチャンとの相性は悪くないが、放任主義オッチャンとは相容れない。

自分が心配性ベースの場合に放任主義オッチャンが上長になった場合は

「アレ?指示は?私が色々と決めちゃっていいの?相談メールしても帰ってこないし…」

と不安になるが、これはある意味で試練である。

放任主義オッチャンは自律駆動型戦闘ロボットを求めているので、「どうしましょう?」といちいち指示を仰いでくる部下を評価しないし、自律駆動できるよう導こうとしてくる。

後述するが放任主義オッチャンの方が出世する傾向にあるので、これは自分の成長のチャンスでもある。

どうやったら自律駆動型戦闘ロボットになれるか、という視点で思考・行動すれば自ずと放任主義オッチャンから評価されていくであろう。

もし自分が放任主義ベースで、上長が心配性オッチャンの場合であれば、どうやったら心配性オッチャンを安心させてあげられるかを考えてみよう。

そうして自分とは逆の性質の人のことについて思いを馳せることによって、人間関係はうまく回り出すはずだ。

続き:オッチャンテイミング3

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