僕の名前はヤコバシ。
成果を出したがゆえにブラックを憎む男。
僕は幸運に恵まれて売れたが、幸運がない普通の人は売れない。
ブラックで潰れていく仲間を何人も見てきた。
- 身体を壊した者
- メンタルを壊された者
- 20代前半に恋愛ができなかった者
僕はブラック企業を、ブラック営業を憎んでいる。
この日本からブラックが消えたなら、この国はもっと幸せ指数が上がると確信している。
なぜなら、文系大卒の男はほとんどが営業職に就くからだ。
この層が、年収300万円代で休みもなく毎日終電で帰っているから、この国はこんなに貧しくなってしまった。
もしその中の少しでも、マトモな会社で、マトモな営業職ができたなら…
そう考えて、このサイトを立ち上げた。
このサイトでは、僕の体験から導き出されたひとつの答えをお話しする。
その答えとはーー
儲かっている化学メーカーで営業職をやれ。
その前に、僕が体験したことを語っていこうと思う。
学生時代とリーマンショック
およそ10年前、リーマンショック後の不景気の最中に、僕は就活をした。
僕が大学に入学した頃は、リーマンショック前だった。
「これからは団塊の世代が退職するから、就活は売り手市場になるぞ!楽勝だね!」
という雰囲気だった。
当時はスマホもなくガラケー最盛期で、ネットも今ほど参加者が少なくmixiが最盛期。
そんな時代だった。
僕は文系MARCHの経済学部、まさに量産型で、のほほんとバイトをしたり、テニサーで飲み会に明け暮れたりしていた。
就職のことなんか、ちっとも考えていなかった。
そして2008年、唐突にリーマンショック、不況が始まる。
さらにタイミング悪く東日本大震災も発生し、そんな中で就活をするハメになってしまった。
とりあえず皆がやっているように合同説明会に行き、
リクナビに登録して、
就職人気ランキングを見て、
業界地図を買って…
と何のひねりもない就活を始めた。
しかし実際にESを出したり面接を受け始めると、本当に不景気なんだと思い知った。
実際に、日本を代表する大手企業が採用者数を前年の半分にしていたり、今年は新卒採用を控えますと発表する大企業まで出ていた。
親戚で超大手家電メーカーに勤めていた人がいたけれど、この不景気により子会社に転籍になった。
近所のおじさんも、早期退職でリストラに応じていた。
不景気の波は、じわじわと身の周りにも現れてきていた。
「大手企業だから安全ではないんだ」と強く感じた。
もし会社から不要と言われてしまったら、いくら会社が生き残っても、労働者は安全じゃないんだなと思った。
会社だって生き残るためには、トカゲの尻尾切りをする。
これはひどいことに見えるけれど、仕方のないことだ。
就活の軸
大学3年生の僕は、頑張って、真の安定とは何か?と考えた。
- 規模ではなく「儲かっている」会社に入る
- 自分に力をつける
僕は自分につけられる力について考えた。
公認会計士になるために資格予備校に何十万もかけて通う友達がいた。
アナウンサーやCAになるためのスクールに通っている友達もいた。
インターンでベンチャー企業に出入りしている友達もいた。
彼らは大学2年生ごろからそういう活動に時間・お金を投資していた。
僕はーー全く、していなかった。
ただ飲み歩いて遊んで、バイトしていただけだ。
三井寿ばりに「なぜ俺はあんな無駄な時間をーー」と後悔したが仕方がない。
その時からできることを探した。
調べていくうちに、会社員として有効な力というのは大きく3つあると知った。
- 営業力
- 技術力
- 事務処理能力
技術力は基本的には理系の技術者、もしくはIT分野の技術者。
事務処理能力というのは主に事務職向けで、あまり男性向けではないようだった。
となると、文系で資格なし男である僕には「営業」しか残っていないことに気がついた。
気付くのが遅いが、本当にそれしか残っていなかった。
そうとなれば、これからも生き残っていくためには、どこの会社でも通用する営業力を自分自身につけることしかないのではないかと僕は考えた。
今思うと「雇われる」という枠の中でしか人生を考えられなかったあたり、視野が狭かった。
この視野は28歳ごろまで続く。
思えば、親や学校からの強い洗脳だったんだと思う。
友達と逆行する
僕は営業力が身に付く会社を探し始めた。
しかしながら不景気で倒産が相次いでいる。
だから儲かっている会社でなければ意味がないとも思っていた。
一方で、僕のMARCHの友人たちはひたすらに「大きくて潰れなさそうな会社」を集中して狙っていた。
銀行や保険会社、大手通信や郵便局などだ。
実際、彼らは最大手ではないにせよ、それなりに知名度のある企業の内定を得ていった。
世間一般の常識では、こちらが王道だろう。
だが僕は彼らとほぼ逆行して「小さくても儲かっている、営業力がつきそうな会社」をひたすら探していた。
ーーそして、とうとうそういう会社を見つけた。
規模は小さいが創業以来ずっと黒字でニッチで特殊な商品を扱っている会社だった。
ただ、知名度はないから、営業力がつきますよと説明会で聞いて、全てのパーツが揃った。
社長が会社説明会で自ら語り(実はこれはヤバイ会社の特徴だけど)、社長のカリスマ性にも惹かれてーー僕はこの会社に惚れ込んでしまった。
僕は早速選考を受け、なんやかんやで合格し内定をもらった。
今思うと、この会社においてはMARCHという学歴でも高い位置にあり、そりゃ通るよなという感じだった。
周りの友人や親は僕の内定先を聞き、驚いて呆れていたけれど、僕ひとりはとても満足していた。
そして1日も早く営業力を身につけて、社会から必要とされる人間になるんだと鼻息が荒かった。
内定者期間とインターン
この会社はインターンシップと称して、学生にアルバイトをさせていた。
僕も洗脳されていたので、喜んでインターンに行き現場作業などを手伝った。
当時の僕はやる気MAXで、1日も早く力をつけて社会に出て働きたいと思っていた。
今思えばーー学生という身分は、親が何百万円も出して、僕に買ってくれた自由な時間だった。
それなのに、僕はその貴重な時間をアルバイト時給という小銭に変換して小遣いにしていたのだ。
もっと本を読んだり、興味のあることを研究すれば良かった。
お父さんお母さん、ごめんなさい。。
学生時代と就職活動だけでだいぶ長くなってしまったので一区切り。
次は実際のブラック営業職での経験をお話ししようと思う。
続き:EP2 飢えた猟犬
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