第3章 強化編の概要

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知識習得

本記事から第3章「被購買力の強化」編をスタートしていく。

基礎ができている状態

まず第2章までの「被購買力の基礎」編をマスターしていれば、あなたは

  • 身だしなみに異常な部分がない
  • ボディランゲージがお客様にとって不快でない
  • 聴覚が不快でない
  • 嗅覚が不快でない
  • 知識がちょっとはあり、勉強する気概もある
  • 我田引水ヤロォではなさそう
  • お客様の時間を尊重した接触方法ができる

このようなレベルに達している。これらの基礎が完成していれば、ひとまずはお客様から

「もう会いたくないな」

とは思われなくなる。

つまり足切りを防ぐことができる。

ここまでが基礎編であった。この基礎ができていれば、十分に日常業務はこなすことができるし、営業マンが原因となるクレームや出入り禁止もほぼ起きないであろう。

さらに勤続年数が増えて、こなす案件の数が増えていけば、自ずと知識も付き、プロフェッショナルとして積み上げていける。

そうすれば、自ずと新規開拓ができていく。

この状態が、基礎ができている状態だ。もちろん、並の営業マンとしてはこれで十分であり、会社から見ても問題はない社員である。

強化=スピードアップ・効率化

その前提の上で、この第3章からは「強化編」と銘打ち、新規開拓のスピードを早めていくためのテクニックや考え方を紹介していく。

一点、注意なのが、この「強化編」だけを身に付けて近道をしようとしても、「基礎編」ができていないと足切りに遭ってしまい結局は新規開拓できないということになってしまう。

例えば強化編の内容ができていても、基礎編の「嗅覚」に対する対策ができていなければそこでオワってしまうこともある、ということだ。

オワるまでいかなくても、お客様に警戒を解いていただき、信用されなければ重要な情報は出てこない。何度も何度も通って信用を得るという手もなくはないが、時間がかかってしまう。

逆に言えば、素早く警戒を解き、出会ったその日に信用されることができたなら、その日のうちに重要な情報をゲットできて、すぐに対策ができる可能性が高まる。

つまりは新規開拓のスピードアップ・効率化につながる。

僕がこの第3章から強調したいのはこの部分で、いかに新規開拓をスピーディにできるか?はとても大切だ。

新規開拓は、大変なこと

新規開拓は営業マンとして長く生き残っていくには必須の実績であり、かつ時間がかかるものだ。

「時間がかかる」ということは上司たちも知っている。

その難易度も、新規開拓をしてきた上司ほど、知っている。

だから新規開拓に取り組んでいる部下に対しては、大目に見る傾向がある。

なぜなら大変だとわかっているから。

※逆に、既存顧客の防衛は大した仕事ではないこともわかっている!

そのため、そのように重視されている新規開拓、これにかかる時間をショートカットできたなら…あなたはその時間をコッソリ自分のものにするチャンスが生まれる。

「アイツは新規開拓してるからしょうがないな」

新規開拓するには、数年単位でお客様に定期的に接触し、警戒を解き、徐々に信用されて、小さな宿題をもらって、それに応えて、小さな案件がふられて…と、非常にめんどくさいプロセスがある。

この部分を、実際にやってきた上司はわかっているから、大目に見るのだ。

そして、先述のように基礎力がある並の営業マンになれていれば(第2章の基礎力まで完成)、このようなプロセスを踏めばいつかは新規開拓できる。

じっくりじっくり、時間をかけてお客様の信用を得て、情報を聞き出して、正攻法で取り組めば、時間はかかるかもしれないが、いつかは必ず新規開拓できる。

※簡単そうに書いているが、これができない営業マンも多い。生涯、新規開拓童貞で異動させられたり、耐えきれず転職する営業マンも多い。それは被購買力の基礎力が完成しなかったからだ。

「フトコロ」に素早く入る技術

そして結局は、新規開拓とは最初が一番難しい。

「最初」とは、相手のフトコロに入るところだ。

つまり、警戒を解いてもらって、信用してもらって、秘密や重要情報を教えてもらうこと。

この部分が唯一にして最大のポイントになる。

ここがいつまでも取れない営業マンは、一向に案件が進まない。当たり前だが。

お客様が

「コイツには重要情報は教えられない」

と思って意図的に口を閉ざしたら、案件は進みようがない。

  • 欲している性能はどういうものか
  • 現在使っているもののスペック
  • 想定しているコスト
  • いろいろ建前はあるけど本音のところ

特に最後の「本音」は非常に大切で、これを満たさないと永遠に決まらなかったりする。

だから、この本音を聞き出したくて、並の営業マンは時間をかけて信用を得ていくのであるが、これがもう大変で仕方ないのだ。とにかく時間がかかる。

ただし、一度入り込めてしまったら、機密情報や本音をドンドン聞き出せるようになっていく。

こうなれば、あとは誠実に対応していけば、新規開拓は成就する。

被購買力≒フトコロに入る力

そういう背景を考えてみれば、新規開拓における重要ポイントは、

いかに素早くお客様のフトコロに入り込むか?

に収斂する。

僕が本サイトで述べている「被購買力」の秘奥とは、結局はこの力のことを指す。

いかに素早く、お客様のフトコロに入り込むか?

そこが最も難しかったと、僕は経験から思う。

フトコロに一度入り込んだら、そこからはもう誰がやっても大体同じだ。

ただ最初の警戒の門をいかに短時間でクリアしていくか?

そこに営業マンの成績の差は出る。

続き:第一印象が「とても良い」

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