悪酔い・二日酔い対策

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知識習得

前回の記事ではお酒について学べば、自然と飲むことが楽しくなり、飲み会に対する不安は減ると述べた。

続いてフィジカル面の心配、悪酔いと二日酔いの対策について解説していく。

お酒と酔いのメカニズム

お酒の「味」についての不安を軽減できても、まだ不安は残る。

それは「酔って失敗」と「二日酔い」であろう。

これらはアルコールが脳に作用することで起こる。

酔って気が大きくなってしまって爆弾発言をしてしまったり、

千鳥足で転んでしまったり、

電車で寝過ごしてしまったり…

これらの失敗経験がある人ほど「もうお酒は飲まない!」と強く反省する。

同時にお酒に強いネガティブイメージも持つようになる。

また、飲み会当日は楽しくても、翌日の二日酔いが心配になる。

体調の悪さ、半日以上無駄にしてしまうこと…

これらを数多く経験すればするほど、ますます飲み会に対してネガティブなイメージが強くなっていく。僕もそうだった。

ただ、対処を正しく行えば当日の酔いすぎによる粗相と、二日酔いは軽減できる。

そのことがここ数年の実践と研究でわかってきたので共有する。

まず「酔う」とは、アルコールが脳に作用することであるが、アルコールは血流によって届けられる。

アルコールが脳に届けば届くほど、酔っていく。

つまりアルコールを「摂取」するときと、「吸収」するとき。

この2つの部分がポイントで、技術介入ができる。

順に解説…と思ったが、準備の順番としては「吸収」のケアである飲み会前が大切なので、事前準備から解説していく。

吸収スピードを遅らせる

アルコールは他の栄養素と同じく小腸でその大部分が吸収される。

そして実は胃からも約20%が先行して吸収されるという。

つまりここでスムーズに吸収させてしまうと、それだけ早く酔いが回ってしまうことになる。

「空腹で飲むと酔いが回りやすくなる」と聞いたことがあると思う。

僕はこれを

「胃が空っぽだと素早く通過してしまって小腸に届いてしまうからだろう」

と解釈していた。もちろんそれも一理あるのだが「胃での先行吸収20%」が見逃せない。

よく「おにぎり1個を食べておくといい」とか「飲む前に料理を食べる」などのアドバイスがなされる。

もちろんこれも効果はあるが、すぐ酔ってしまうことを防ぐには少し弱い。

油膜を張る

お酒は、例えばウイスキーならアルコール分40%という表記がなされている。

残りの60%は何かといえば、ほぼ水だ。

この水を効果的に遮断するには「油脂」の特性が役立つ。

水と油は相溶性がなく、分離する。

お酒のアルコール(エタノール)は親水性の特性を持つ。水と結合しやすい性質である。

つまり疎水性をもつ油脂とは仲が悪い。

「牛乳を飲むと胃袋の中に膜が張られて良い」というのは、まさにその通り。

牛乳に含まれる脂肪分が胃の内部をコーティングして、アルコールの吸収を遅らせることができる。胃の内壁表面を牛乳がコーティングをしてくれる。

飲むヨーグルトも有効だ。

万全を期すならば、さらにチーズも食して、胃袋の中に油膜を張っておこう。

水を積んでおく

事前に「水」も多めに積んでおくと良い。

水は、体内でのアルコールの分解に使用することもあり、多くの量が必要になる。

アルコール分解で消費するだけでなく、アルコールの持つ利尿作用によっても失いやすい。

具体的には飲み会前に500mlのペットボトル水を1本飲んでおく。

これはアルコールの緩衝材にもなる。

自分の身体、体液という容れ物にアルコールが入ってくる。

この時、もともと体内にある水分が多ければ薄められ、脳に届くアルコールの濃度が薄まるからである。

栄養素を積んでおく

アルコールの分解に使用する栄養素を事前に積み増ししておくことも有効だ。

二日酔いの対策にもなる。

具体的には「Lーシステイン」というもので、これがアルコールの分解をする酵素を補助してくれるとのことで僕も効果を実感した。

これに特化したものが「ハイチオール」シリーズである。

「シミ 飲んで治そ ハイチオールC♪」というCMが思い浮かぶので「シミ消しの薬じゃないの?」と感じる人も多いかと思うが実はこのハイチオール、二日酔いにも効果があるとのことだしむしろ、初代は二日酔い対策商品としてスタートしたらしい。

これを飲み会前と、その後に摂取する。

飲み会中のアルコールの分解処理と、その後の二日酔い対策になる。

アルコール摂取時の対策

以上は飲み会の前の準備についてだった。

続いて飲み会の最中での対策を説明する。

水を飲んで薄める

お酒にはアルコール度数がある。

  • ワイン・日本酒 12〜15%
  • 焼酎 25%
  • ビール・サワー 5%

酔いにくくするには、これらのアルコール度数を可能な限り薄めて摂取していきたい。

とはいえ、堂々と水割りすることはできないから、お酒を飲んだら即、水も飲む。

追っかけで水を飲んでいく。

「追う」という意味の「チェイス」から水やお茶のことをチェイサーという。

※ドイツ人はビールをチェイサーにするらしいが…

もちろんウイスキーのように度数40%もあるものであれば、必然的にチェイサー(水)を飲むかと思う。

しかしビールやハイボール、ワインにチェイサーの水をつけて飲む人は少ないと思うが、あえてチェイサーを意識的に飲んでいく。

特に日本酒は単体で飲み続けてしまいがちだが、これがよくない。しっかりチェイサー水で薄めていく。

こうしてこまめに水を飲んでアルコール度数を薄めていくことによって、体内でアルコールが吸収される速度は遅くなる。

またアルコール分解時に必要な水の補給もできるので、細胞内でも脱水症状も起きにくくなり二日酔い防止にもなる。

飲み会の最中においてもアルコール摂取の濃度が薄いために酔うスピードが遅くなる。これも助かる。

店員さんにコッソリ「お冷、ひとつください」とお願いしておくか、自分のバッグにペットボトル水をしのばせておくのだ。

醸造酒を避ける

醸造酒とは、果物や米お発酵させたものを集めたもので、日本酒・ワイン・ビールが該当する。

穀物や果物を発酵させて、集めたお酒だ。

対して、これらを加熱して蒸留して、純粋なアルコール分を集めたものが蒸留酒と呼ばれるもので、焼酎、ウイスキー、ジン、ウォッカなどが該当する。

蒸留酒は、アルコール度数が高いが、その工程により、不純物が除去されている。

日本酒やワインは、たしかに美味しいのだが、二日酔いになりやすい。これは不純物が多く含まれているため、分解に時間がかかるからだ。

そのため、今まで日本酒ワインビールなどで二日酔いが辛かった人は、飲むものを蒸留酒に替えてみよう。

最近はハイボール(ウイスキーの炭酸割り)が流行っていることもあり、頼みやすくなっている。

また蒸留酒は度数が高いこともあり、先述のチェイサー水を飲むことも不自然ではない。

最初の1杯目はビールでも良いが、2杯目以降は蒸留酒にしていくと良いだろう。

まとめ:飲み会の前と現場対応

長くなったが、やることはシンプルだ。まとめよう。

  1. 飲み会前:牛乳・チーズを食しハイチオールを飲む
  2. 飲み会中:蒸留酒をメインで飲んで、水も飲む
  3. 飲み会後:ハイチオールを飲む

これで当日の酒乱と翌日の二日酔いリスクを大きく下げられる。

続き:お店の選び方

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