スーツは「守り」偏重で

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知識習得

営業マンにとってスーツは大切だ。

第一印象を大きく左右する要素だからだ。

しかし知識が乏しいと、適切でないものを高いお金で買ってしまうことになり、もったいない。

本記事では、営業マンとしてハズレのない、安全の中の安全を推す。

結論から言うと、スーツ選びは「守り」偏重でよい。

しかし「守り」と侮る事なかれ。

基本を知らない人が多く、変なスーツスタイルが蔓延しているこの日本においては、正統派が一周回ってお洒落になる。

スーツについて勉強することは、長い目で見ると有効な投資となる。

使える色は2色のみ

結論としては、

  • ネイビー(紺)
  • チャコールグレー(濃い灰色)

実質的に使えるのはこの2色だと思っていい。

世の中には多くの色のスーツがある。

派手なものではワインレッドや明るめの黄色、さらには白もあるが、これらが営業マンに不適であることは誰が見てもわかるだろう。

しかし黒(ブラック)は一見すると安全そうに見えるし、もしくは紫のライン(ストライプ)が入った黒など、機転が利いてるかな?と思ってしまう人もいると思う。

なんせ僕もそうだったから、わかる。

しかしこれらの「ちょっといけるんじゃないか?」という色は、実は使いどころが難しい。

そのルーツや、意味を辿っていくと、汎用的とはいえないのだ。

それに対してネイビーやチャコールグレーはハズレがない。

失敗がない。これが大切だ。

守りとして最強な上に、使い方によっては攻めにも使えるのがこの2色なのだ。

特に若い(20~30代)ならネイビーだけ揃えても良いくらいだ。

思い出すと、世の中の「制服」のほとんどはネイビーではないか?

警察官も、キャビンアテンダントもほとんどがネイビーだ。

そう、ネイビーは仕事の色、ビジネスの色なのだ。

制服の中には一部ブラックもあるが、基本はネイビーである。

ブラックが△な理由も後述する。

柄も2種のみ

スーツの柄も数多くあるが、営業マンという切り口で考えるならば、2つに絞られる。

  • 無地
  • シャドウストライプ

この2つが安全圏となる。

白いストライプの入ったもの、チェック柄・格子系はスーツ単体で見ると綺麗に見えるのだが、これもいざ着てみると、営業マンの第一印象に対して、プラスの効果をもたらしにくい。

そのため、下記の3着を買っておけばひとまず大失敗はない。

この3着はシャツやネクタイを限定しないので、結果として十分に拡張性もあるのでおすすめだ。

これから詳しく説明していくが、スーツスタイルの基本は1箇所だけ遊ぶ・ハズすというものであり、そのためにはどっしりとしたベースが必要なのだ。

身体を覆う面積の大きいスーツには、その役割を担ってもらおう。

無地ネイビー

まずは無地のネイビー。

無地のネイビーはカチっとした雰囲気の土台を作ってくれる。

ネクタイの項でも述べるが無地というのは意外にも力強い。

世の中に柄物のスーツや服が溢れているがゆえに、無地というのは力強さを持つ。

特に濃色の無地は底堅い強さを感じさせる。

またスーツを無地にしておくことでシャツもしくはネクタイで「遊び」を作ることができる。

シャツもネクタイも遊んだ上にスーツも遊ぶと軽妙なイタリア系のチャラ男になってしまい、営業マンとしては好ましくない。

体の面積の大部分を占めるのがスーツだけに、存在感は大きい。

シャドウストライプ

シャドウストライプとは、ノーマルのストライプ系(後述)とは違い、同色で作り出しているストライプ模様を指す。

これは遠めには無地に見えるが、近くではストライプを感じられるものだ。

このシャドウストライプ、非常にバランスが良く営業マンとしては使い勝手の良い柄となる。

無地は最もフォーマルなので、シャツやネクタイもフォーマルにしてしまうと就活生のようになってしまうので、ハズしを必ず作らなくてはならないのだが、シャドウストライプには適度なハズし感があり、他がフォーマルでも、なんとかなる。

かといってシャツやネクタイでハズすこともできるので、かなり汎用性が高い。

イチオシの柄である。

ここまで、無地とシャドウストライプが絶対的安全圏であり、汎用性も高い。

無地チャコールグレー

最後の3着目はチャコールグレーの無地だ。

チャコールグレーとは、いわゆるダークグレーのことで、チャコールとは「木炭」のことである。

ネイビーが主となるローテーションの中において変化を付けられる。

毎日ネイビー系でも問題ないのだが、それではちょっと…と思うなら、この無地チャコールグレーが1着あるとよい。

僕の推奨するネイビーを主体としたスーツスタイルでは寒色(青系)を主体に組み立てるので、赤系が使やすいチャコールグレーを持っておくとよい。

無地のチャコールグレーは赤系(ワインレッド)のネクタイが合わせやすいし、もちろん紺系のネクタイも合う。

ネイビーと同じく、チャコールグレーのシャドウストライプもアリなので、予算に余裕があれば増やしていくといいだろう。

扱いが難しいストライプ

ストライプのスーツは意外と扱いが難しい。

もちろん単体で見るとかっこいいのだが、ストライプという飾り要素があるデザインなので、他の要素でバランスを取らざるを得なくなり、結果として選択肢をせばめてしまう。

また、一口にストライプと呼んでも、線の間隔により、3種類に分類される。

  • ピンストライプ(線が細い・間隔狭い)
  • ペンシルストライプ(中間的)
  • チョークストライプ(線が太い・間隔広い)

正直、ペンシルとチョークは使いにくい。

チョークストライプはハズしすぎてしまうので、営業マンとしては不適だが、ペンシルとピンは使えなくはない。

ただ、あえて積極的に選択していく意味はないので、慣れてきて、強いて買うなら…程度で十分だ。

なぜ黒(ブラック)がイマイチなのか

スーツの色に多い黒(ブラック)は実は扱いが難しい。

黒というのはこれらのイメージが根強いからだ。

  • 礼服(冠婚葬祭)
  • 銀行員
  • 学生
  • 就職活動

もちろん銀行員は業界の慣習に合わせ、黒を着ても問題ない。

ただ、世界的にみても黒を好んで着ている国は日本と韓国だけという。

また実際に着てみるとわかるが、黒いスーツはシャツの色もネクタイの色が合わせにくい。

ネクタイを地味系にすると喪服のようになってしまうし、明るくすると結婚式になる。

そのため無地を嫌ってストライプが入ったものを選ぶ手もあるが、やはり重たい印象になってしまいこれも全体コーディネートが難しい。

このように使いこなすのが難しいので、あえて手を出す必要はないだろう。

なお、就職活動ならば無地のネイビーは十分に使えるのであえてブラックを買う必要はない。

スラックス(パンツ)について

最後に、細かいところでスラックスのディテールについても押さえておきたいポイントを紹介する。

スラックスの注意点は2つだ。

  • ノータック
  • すそ上げ

ノータック

ノータックとはパンツの前面に折り目がない仕上げの事で、逆に折り目があるのはワンタック・ツータックという。

これらは太り気味の人のための工夫であり、そのような事情がなければあえて選択する必要はない。

実物を見ればわかるが、タック入りはちょっと全時代的なデザインに見える。

標準体型ならノータックを選択しよう(最近は流通も少なめだが)。

すそ上げ

すそ上げも折り目を作らない「シングル」と折り目を作る「ダブル」がある。

しかし、ダブルは存在感が大きいのでシングルの方が無難だ。

またダブルはカジュアル寄りのデザインとなるので、ビジネスという場面を考えるとやはりシングルが基本と言える。

また、どの程度すそを余らせるか、ということで「クッション(ブレイク)」という尺度が用いられる。

ノークッション(ノーブレイク)から始まり、ハーフ、ワン、ダブルと増えていくのだが、僕はハーフクッションを推す。

ノークッションは、よくいる靴下が見える「つんつるてん」な人になってしまうし、ワンクッションは結構ダブついて見える。

その中間のハーフクッションが最も無難でカッコ良く見える絶妙な長さだ。

ワンクッションやツークッションは足元がダボついた印象になり、スマート感がなくなってしまう。

ちなみにこれら(ワンクッションなど)は90年~00年代に流行したスタイルだから、その頃の価値観の人達はそのようなクッションを好む。

ある程度歳をとれば、ワンクッションもサマになるが、20~30歳台ならば、それに適しているハーフクッションを選ぼう。

なおノークッションは座ったときに靴下が丸見えになるので、攻守共に優れたハーフクッションで決まりだ。

まとめ:まずは守りを固めよう

長くなったが、営業マンとして安全なスーツの選び方を解説した。

営業マンには奇抜さは必要ないし、華美なものも期待されていない。

それよりも無駄な失点を防ぐという守りの観点でスーツを選択しよう。

守り、と聞くと地味でお洒落ではないのかなと思うかもしれない。

しかしスーツスタイルにおいてはそうではなく、洗練された洒脱さこそがかっこいいのである。

続いて解説するシャツとネクタイを合わせて適正にコーディネートできたら、トータルで良い第一印象が作りやすくなるのが今回紹介した基本のスーツだ。

続き:シャツの選び方

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