第3章まとめ:真髄は「心」なりけり

知識習得

被購買力の3要素の強化編までの説明が完了した。

ここまでを振り返る。

強化編が完了した状態まとめ

第一印象:

  • 笑顔が素敵で第一印象がとても良い
  • プロ感があって、ガッついていない余裕
  • 心のセキュリティを素早く解除するトーク順序

知識経験:

  • お客様の課題を先回りできるほど
  • 技術面のみならず業界人・営業としての知見も深い
  • 未知の案件にも立ち向かえる知見の土台がある

善き友:

  • ざっくばらんなぶっちゃけトークができる
  • バランスをとって共謀することができる
  • 損して得とれの「貸し」を作れる
  • プライベートで一緒に遊べる

強化編を全て身につけたら、このレベルに達している。

以上を読んでもらえたらもう、この営業マンが新規開拓できない理由が逆に見当たらない。

そのようなレベルに達するのには、基礎編で2年、強化編でさらに2年を取り組めば、かなり近いところまで到達できる。

各要素の有機的つながり

先述の、強化編の要素は有機的につながっている。

まずは知識経験が十分にあることによって、その知見がお客様とのトークで滲み出て、お客様は「プロ感」を感じる。

その「プロ感」が心のセキュリティレベルを素早く解除していく。

同時にお客様からこぼれてくる機密情報を基に、素早く解決策の提案ができる。

これらは知識経験に立脚して、お客様に「頼れる営業マンだな」という印象を与える。

しかしこのとき「コイツ、なんか信用できないな」と思われてはストップがかかってしまう。

そうならないためには「善き友」という性質が必要だ。

邪悪な営業マンの思考は、すぐに漏れ出て、お客様は察知して離れる。

ここまでは「善き友」の基礎編だった。

そこからさらに「善き友」の強化編を用いていくことで

「この人は我田引水ヤロォではなさそうだな。

ぶっちゃけトークもしてくれるし、こちらのお願いも聞いてくれる良い人だな。

信頼できる」

このように感じてくれる。

なお仕事を取るだけなら「一緒に遊ぶ」は必須ではない。

ただ、「一緒に遊ぶ」ができたら、防衛が非常にやりやすくなるので是非身につけておきたい。

防衛に手間はなるべくかけたくない。

お客様を強力な味方にしておくのが最も効率が良い。

ここまでで、「知識経験」と「善き友」が大切なことはわかってもらえたと思う。

そして、この2本柱だけでよくないか?とも思っているかもしれない。

しかしながら、この2つを生かすためには、「第一印象」でコケてしまってはもったいないのだ。

「第一印象」でロケットスタートし、

続く「知識経験」で頼りになると感じてもらって、

最後に「善き友」を感じてもらって、信用してもらう。

この3つを高次元で満たしたときに、新規開拓の条件が揃う。

どこかが欠けてもダメ

念のために確認していくのだが、この3要素はどれかひとつが欠けてしまったら、新規開拓の効率は落ちる。

開拓できないわけではない。

しかし効率は落ちる。

第一印象が良く、知識経験もあるが、紋切り型の対応で一線を引いた営業マンだったら(「善き友」が欠けている)、ちょっと時間がかかりそうだ。

知識経験があり、善き友になれそうな営業マンでも、第一印象が悪かったら理解してもらうまでに時間がかかるだろう。

第一印象がよく、善き友であっても、知識経験がなかったら頼りにならず、重要案件を相談されない。

そのため、3要素は常にバランスよく高めていけるよう心がけていこう。

結局は「友好の心」

最後に、被購買力の奥義をお話しする。

その奥義とは

友好の心だ。

被購買力が高い営業マンとは、言い換えるなら友好的態度が抜群に高い営業マンだ。

お客様の立場に立って考えてみよう。

自分が買う側で、営業マンに求めることはーー

第一印象が良くて、

専門知識と経験によって自分の困っていることの「答え」をズバリ教えてくれて、

自分のために協力してくれる営業マン。

ざっくばらんで話やすく、なんならちょっとした便宜も図ってくれる。

つまり、友好的態度の営業マン

これが理想の姿なのだ。

※その商品を扱っている会社の人なのだから、知識経験がるのは当たり前、と思われている。

お客様だってわからないことはあるし、間違ってしまうこともある。

悩むこともあるし、すぐに答えがほしいときもある。

予算がなくて困っているときもあるし、自分の手柄がほしいときもある。

お客様だって、結局は市井の人なのだ。

ただのオジサンなのだ。

わからないことや、ミスっちゃったこと、困ったこと。

それに協力してくれる、友好的で優しい、そして使える営業マンを求めている。

そう、だから結局のところ、営業マンに必要なのは、お客様に対する優しさーー

友好の心なのだ。

  • 「不安を抱かせたくないな」(第一印象)
  • 「なんとか解決してやれないかな」(知識経験)
  • 「手柄を立てさせてあげたいな」(善き友)

この「友好」の心、気持ちから、被購買力の3要素は生まれていく。

だからテクニックだけ身につけても、この「友好の心」をお客様に持たない限り、3要素の力は強くならない。

営業マンのスピリットの根幹にお客様に対する「友好」を忘れないでいてほしいのだ。

案件に出会うには?

最後に、新規開拓案件との出会いについて。

こうして被購買力の3要素を高めていたら、実績が欲しくなってくるところだろう。

新規案件獲得の方式は主に2つある。

  1. 自分から積極的に数多く仕掛ける
  2. 降ってくる案件を精度高く仕留める

1の「自分から積極的に数多く仕掛ける」スタイルは、自分で仮説を立てて、その仮説をお客様にぶつけて問うていくスタイルだ。

多くの場合、まずはこちらを想像すると思う。

しかしながら、こちらはその仮説が空振りなることも多く、またお客様が困っているタイミングに当たらないと検討が始まらないパターンも多いから、実は難しい。

対して2の「降ってくる案件を精度高く仕留める」スタイルは、まずお客様の関心が高いタイミングなので、空振りになりにくい。

この「降ってくる」とは、下記のようなパターンがある。

  • ホームページ反響
  • 他のお客様からの紹介
  • 以前取引のあった担当者様が転職
  • 商社経由で話が持ち込まれる

このサイトで推奨しているのは「化学メーカー営業」であるから、この「2」のパターンが頻発する。

そのためまずはこの「降ってくる案件を精度高く仕留める」をメインにしつつ、

ひらめきとチャンスがあれば、1の「自分から積極的に数多く仕掛ける」も組み合わせていくとよい。

「星」を取りこぼさない

最後に、ここまで述べておいてなんだが、新規開拓ができるかどうかは「時の運」に大きく左右されると言わざるをえない。

たまたま偶然、大手企業のA社が、自社の近所に新工場を竣工したから、その地理的優位性で新規でゲットできることもあるし、

ライバル会社の工場が火災事故を起こして、供給ストップ。

急遽ピンチヒッターで使ってもらって、それで新規開拓成功、というパターンもある。

そういう偶然という名の「星」。

それが自分の頭上に落ちてくるかどうか?次第のように思えてくる。

しかしながら、この「星」は、実は皆の頭上に平等に落ちてきている。

ただ、その「星」を「星」として拾えるかどうか。

「ツキ」を拾うための網をどれだけ広げられるか。

それが本サイトで解説してきた被購買力なのだ。

被購買力が高い人は、網を大きく広げることができて、その網の目が細かいから、取りこぼしが少なくなる。

100件の新規案件を100件対応できて、そのうち5つが成就する。

対して被購買力が低い人は、網が小さいし、目が粗いので取りこぼしてしまう。

100件の新規案件を30件しか対応できず、結果1つしか成就できない。

取り組めたら成就していたはずの70案件を、取りこぼしてしまっているのだ。

この差が、新規開拓件数の差なのだ。

 

以上で、被購買力についての解説は完了した。

ここから先は、「小技・テクニック集」と称して被購買力を補助していく要素について解説していく。

なくても大丈夫だが、あるととてもスピードアップできるツールを紹介していく。

続き:小技・テクニック集「ゴルフ」

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